Windows 11のセットアップでWi-Fiが表示されない場合は、まず機内モード、無線スイッチ、ルーターの動作を確認します。Wi-Fiの項目自体がないなら、パスワードよりも無線LANドライバーが入っていない可能性を先に調べます。使える場合はEthernetで一時接続し、セットアップ後にPCメーカーの正式なドライバーを入れるのが安全です。
画面の状態で最初の作業を選ぶ
| セットアップ画面の状態 | 最初に確認すること | 考えられる場所 |
|---|---|---|
| Wi-Fiの項目やネットワーク一覧がまったくない | 無線スイッチと無線LANドライバー | ドライバー、UEFI設定、無線アダプター |
| Wi-Fiはあるが、ネットワークが1つも出ない | 機内モード、ルーター、距離 | 無線機能、電波、ルーター |
| 自宅のネットワークだけ出ない | 別の端末とルーターのSSID設定 | 周波数帯、SSID、互換性 |
| ネットワークは見えるが接続できない | パスワードと別端末での接続 | 認証、ルーター、ドライバー |
| USB内のドライバーを選べない | 圧縮ファイルの展開とPCの正確な型番 | パッケージ形式、別機種用ドライバー |
| Ethernetならセットアップを続けられる | 完了後にWindows UpdateとメーカーのWLANドライバー | 無線LANドライバー |
Wi-Fi 7対応ルーターを使っていても、Wi-Fi 7という名前のネットワークが表示されるわけではありません。通常はルーターに設定されたSSIDが表示されます。ネットワーク一覧そのものがないときは、Wi-Fi世代の違いより、PC側の無線機能とドライバーを先に確認します。
1. ルーターと無線スイッチを確認する
スマートフォンで自宅のWi-Fiが見えるか確認します。スマートフォンにも表示されない場合は、PCを変更する前にルーターの電源と無線機能を調べます。ルーターを再起動するなら、設定を消すResetボタンは押さず、通常の電源再起動だけを行います。
- ノートPCの側面に無線スイッチがあれば、オンになっているか確認します。
- 機内モードを示すキーやランプがあれば、PCの説明書と照らし合わせます。
- ルーターの近くで試し、遠さや壁の影響を一度取り除きます。
- 同じSSIDに別の端末が接続できるか確認します。
Wi-Fiが数分ごとに切れる状態と、セットアップ画面にWi-Fiがまったく出ない状態は別の問題です。接続と切断を繰り返す場合は、Wi-Fiが頻繁に切れるときの確認手順を使います。
2. Ethernetで一時接続できるか試す
PCにLANポートがある場合は、メインルーターまたはホームゲートウェイのLANポートとPCをEthernetケーブルで接続します。LANポートがないPCでは、Windows 11に対応するUSB Ethernetアダプターを使えることがあります。ただし、アダプター自体に別のドライバーが必要な製品もあります。
有線接続でセットアップを完了できたら、Windows Updateを実行し、PCメーカーがその型番向けに公開しているチップセットと無線LANのドライバーを確認します。Ethernetが使えないこと自体は、Wi-Fiアダプターの故障を証明しません。
3. 別の端末で正しいドライバーを入手する
別のPCやスマートフォンで、PCメーカーまたはマザーボードメーカーの公式サポートページを開きます。製品名だけでなく、型番、シリーズ、必要ならサービス番号まで一致させます。同じ外観でも無線アダプターが異なる構成があります。
- 本体底面、箱、購入記録、UEFI画面などから正確な型番を確認します。
- メーカーの公式サポートページでWindows 11を選びます。
- Wireless、WLAN、Networkなどの分類から無線LANドライバーを探します。
- 必要に応じて、その機種向けのチップセットドライバーも保存します。
- ファイルをUSBメモリへコピーします。
検索広告や「自動ドライバー更新」を名乗る配布サイトから入れないでください。別機種用のドライバーはインストールできないか、動作を不安定にすることがあります。Intel、Realtek、MediaTekなど部品メーカーのドライバーを使う場合も、まずPCメーカーの案内を確認します。
4. ドライバーパッケージをUSBで使える形にする
ダウンロードしたZIPファイルは、別のPCで展開してからUSBへコピーします。セットアップ画面やデバイスマネージャーが必要とするのは、多くの場合.infを含む展開済みのフォルダーです。実行形式のインストーラーしかない場合は、セットアップ完了後にWindows上で実行する必要があることもあります。
USBには型番とダウンロード元が分かるフォルダー名を付けて整理します。複数機種のドライバーを混ぜると、どのファイルを選ぶべきか判断しにくくなります。
5. セットアップ中に署名済みドライバーを読み込む
セットアップ画面に「ドライバーのインストール」や同等の選択肢が表示される場合は、USB内の展開済みフォルダーを指定します。表示がない場合でも、PCメーカーがセットアップ中の読み込み方法を案内していれば、その手順を優先します。
セットアップ中にコマンドプロンプトを開ける機種では、Shift+F10、またはFn+Shift+F10で開くことがあります。ショートカットが動かない場合は、非公式の回避スクリプトを使わず、メーカーの回復手順か一時的なEthernet接続を選びます。
USBのドライブ文字が分からないときは、読み取りだけのdirコマンドで確認します。USBがEドライブで、展開したフォルダーに.infがある例は次のとおりです。実際のドライブ文字に置き換えてください。
dir D:
dir E:
pnputil /add-driver E:\*.inf /subdirs /installMicrosoftはPnPUtilをドライバーパッケージの追加とインストールに使えるツールとして文書化しています。コマンドが対象ドライバーを見つけない場合は、何度も別のドライバーを試すのではなく、型番、展開先、Windowsの種類を確認します。インストール後は画面を戻るかPCを再起動し、ネットワーク一覧が出るか確認します。
6. セットアップ後にデバイスマネージャーで確認する
デスクトップまで進めたら、スタートボタンを右クリックしてデバイスマネージャーを開きます。「ネットワーク アダプター」と「ほかのデバイス」を確認します。無線アダプターが不明なデバイスとして表示される場合は、そのPC向けのドライバーがまだ必要です。
- 下向き矢印が付いていれば、無効になっていないか確認します。
- 警告マークがあれば、デバイスの状態とエラー内容を記録します。
- 「ドライバーの更新」から「コンピューターを参照してドライバーを検索」を選び、展開済みフォルダーを指定します。
- 正しいパッケージを手元に用意するまで、デバイスを削除しないでください。
Microsoftの手動更新手順も、メーカーのサイトから入手したドライバーを展開し、デバイスマネージャーからフォルダーを指定する流れです。インストール後はWindowsを再起動します。
7. Wi-Fiはあるが自宅のSSIDだけ出ない場合
ネットワーク一覧が表示されるなら、無線アダプターは少なくともWindowsから見えています。別の端末で自宅のSSIDが出るか確認し、PCをルーターの近くへ移動します。ルーターでSSIDを非表示にしている場合は、正しいネットワーク名とセキュリティ方式が必要です。
2.4 GHz、5 GHz、6 GHzの対応はPCとルーターで異なります。セットアップのためにルーターのセキュリティを無効にしたり、複数の無線設定を一度に変えたりしないでください。別の端末が接続でき、PCだけが失敗する場合は、1台だけWi-Fiが使えないときの確認手順へ進みます。
8. Wi-Fi 7アダプターが見つからない場合
Wi-Fi 7対応PCでも、Windowsに正しいドライバーがなければ無線アダプターが表示されないことがあります。まずPCメーカーのWindows 11対応ドライバー、チップセット、必要なWindows Updateを確認します。
ルーターがWi-Fi 6やWi-Fi 5でも、互換性のある設定ならWi-Fi 7アダプターは従来規格で接続できます。Wi-Fi 7ルーターを買うことは、セットアップ画面から無線アダプター自体が消えている問題の最初の解決策ではありません。
9. UEFIとハードウェアは最後に確認する
正しいドライバーを入れても無線アダプターがデバイスマネージャーに出ない場合は、PCの説明書で内蔵無線機能のUEFI設定を確認します。項目名と場所は機種ごとに異なります。分からない設定は変更せず、現在の値を記録してください。
新しいPCや保証期間中のPCで無線アダプターが検出されない場合は、分解する前にメーカーへ連絡します。外付けアンテナを使うデスクトップPCでは、付属アンテナが正しく接続されているかも説明書で確認します。
避けたほうがよい対処
- 出所が分からないOOBE回避スクリプトやドライバー更新ツールを使わない。
- Wi-FiのためにSecure BootやTPMを無効にしない。
- 型番を確認せずBIOSやUEFIを更新しない。
- PCだけの問題でルーターを工場出荷状態へ戻さない。
- ドライバーが見つかる前に不明なデバイスを繰り返し削除しない。
- パスワードやシリアル番号を公開フォーラムに投稿しない。
メーカーへ伝える情報
サポートへ連絡するときは、PCの正確な型番、Windows 11のインストールメディアを作成した時期、Wi-Fi項目の有無、Ethernetの結果、試したドライバーのファイル名を伝えます。デスクトップまで進める場合は、デバイスマネージャーに表示されるデバイス名とエラーも記録します。
Wi-Fiへ接続できた後にサイト名だけ開かない場合は、無線LANドライバーとは別の問題です。その場合はWindows 11でDNSサーバーが応答しないときの手順を使います。
結果に合う次の作業
| 確認できたこと | 次に行うこと |
|---|---|
| スマートフォンにもSSIDが出ない | ルーターの電源と無線機能を確認する |
| Wi-Fi項目がなく、Ethernetは使える | セットアップ後に公式WLANドライバーを入れる |
| USB内のドライバーが見つからない | 型番、ZIPの展開、ドライブ文字、.infを確認する |
| デバイスマネージャーに不明なネットワーク機器がある | 正しい機種用フォルダーを指定して更新する |
| 無線アダプターは見えるが自宅SSIDだけない | 距離、周波数帯、SSID、ルーター設定を比べる |
| 正しいドライバーでもアダプターが検出されない | 説明書のUEFI項目を確認し、メーカーへ連絡する |
最初に、ほかの端末でSSIDが見えるかを確認します。次にEthernetの可否と、PCの正確な型番に合う無線LANドライバーを調べます。設定を消す操作やハードウェア購入は、アダプターが検出されない理由を確認してから判断します。


